2008年11月11日火曜日

IHT : クルーグマンのオバマへの忠告……思いっきりお金をばらまけ!

オバマ民主党はどうやったらこの経済危機を乗り切れるのか、クルーグマン先生がいいことを言っている:
Paul Krugman: Franklin Delano Obama? - International Herald Tribune: "The economic lesson is the importance of doing enough. FDR thought he was being prudent by reining in his spending plans; in reality, he was taking big risks with the economy and with his legacy. My advice to the Obama people is to figure out how much help they think the economy needs, then add 50 percent. It's much better, in a depressed economy, to err on the side of too much stimulus than on the side of too little."
要は、ルーズベルトはケチりすぎたので失敗した、今度は思いっきりお金をばらまけというもの。

同感である。この際、四の五の言っている場合ではない。思いっきりだ。

ケインズ政策は古くさいとかなんか言っている場合じゃない。これこそ「カラシニコフ・ライフル」みたいに泥の中でも機能するヘビーデューティーな信頼できる実績証明済みの武器だ。はやりの頭でっかちな新理論を試している場合じゃない。

財源はどうするのか。米国は国債を発行すればいい。誰が買うのか? ニッポン政府と日本の年金、それに農林中金、更に個人富裕層などを大動員して米国債を買って買って買いまくるのだ。それを支援する税制も考えられてしかるべき。

先月からの円の単独高は、円キャリーの逆流が原因。危機に陥った米国企業の資産圧縮のために、世界(特に新興国)から投資が引き上げられ(新興国通貨が売られ)、ドル転され、日本に資金を返却するために円が買われたことによる。おかげで新興国も、日本も大迷惑。まさに世界恐慌的な現状。米国民間企業がこれだけ破綻している以上財政出動しかない。日本の1500兆円の個人金融資産が米国債に向かえば、アメリカでのじゃぶじゃぶのバラマキが可能になるし、米国景気も回復するし、円安になるので日本企業も助かるし、新興国も沈没しなくても済む。アメリカ人はアホで消費性向が高いので、日本国内でやるバラマキよりはるかに日本にメリットがある。

高い金利を米国政府からボッたくることが出来るので、ニッポンの高齢者層も生活の心配をすることもないだろう(金利を払うのは米国の次の世代。ニッポンのお年寄りの面倒を見るのはニッポンの若者ではなく米国の若者ということになるので日本の若年層にも有利)。円安になるので元本も円換算で増加するから財産も増える。国内農村抵抗勢力も円安で輸入品の価格が上がるので満足だろう。みんな、めでたしめでたしなのである。

1 件のコメント:

  1. 円キャリーをケインズ財政で復活させるというのがポイント。円キャリーみたいにメリケン投資銀行の中間搾取がないという点がキモ。

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